旧第四高等中学校本館
1891(明治24)年建設。赤煉瓦造り2階建てで、正面中央に玄関をとり、左右対称の平面形式。国指定重要文化財。指定面積1068平方メートル。かつてその学校敷地であった中央公園内で、広坂通りに面している洋風建築である。建物は北側を廊下として南側に諸室が並ぶ左右対称の平面になっている。煉瓦を丹念に積み上げた外観は、簡素な壁面構成を見せているが、軒蛇腹(のきじゃばら)と胴蛇腹(どうじゃばら)部分には白線が水平に入り、2階アーチ窓の上部に白と茶色の煉瓦が交互に並べられるなど装飾的部分も見られる。長く石川近代文学館として利用されてきたが、2008(平成20)年に「石川四高記念文化交流館」としてリニューアルされた。
旧第四高等中学校本館は、明治期の日本人の手による本格的な洋風建築であり、明治中期以降の学校建築の源流を示す貴重な遺構である。