大乘寺仏殿
1702(元禄15)年上棟。国指定重要文化財。指定面積189.2平方メートル。仏殿以外の法堂、山門、総門、附大乘寺伽藍などは県指定有形文化財。大乘寺は富樫家開創の禅宗寺院で、1263(弘長3)年、野々市に建立されたが、戦乱の中で幾度も焼失し移転を余儀なくされ、元禄年間(1688〜1703年)に本多町から現在地に移転した。
仏殿は、桁行柱間3間・梁行柱間3間、一重裳階(もこし)付きで伽藍の中心をなす建物。裳階の外まわり柱間には、正面では中央柱間3間に方立(ほうだて)を立てて両折桟唐戸(もろおりさんからと)を吊り、両端の柱間に花頭窓(かとうまど)を開けている。
両側面では手前の柱間1間に内開きの両折桟唐戸を吊り、中央柱間に花頭窓を開けている。背面では中央柱間に両折桟唐戸を吊り、両端柱間に火燈窓を開けてその他は全て板壁になっている。屋根は入母屋造こけら葺。棟札(むなふだ)により、1702(元禄15)年に上棟され、1706(宝永3)年に竣工したことがわかる。